「ノルディック・スローピング(ステップ)」による介護予防の提案
「スローピング」が関心を集めているようです。
「スローピング」とは「傾斜(スロープ)を利用した健康運動」のことを言うようですが、坂道だけではなく、階段の上り下りもその概念の範疇に入っているようで、
「特別な器具がいらないお手軽な運動にもかかわらず、ウオーキングを上回る効果が見込める・・・普段使わない筋肉を鍛えられ、心肺機能の向上も期待できるという。」
と日経Webでは高い評価を得ています。
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE6E2E1EBEAEAEAE2E3E1E2E6E0E2E3E09F88E6E2E2E3;p=9694E3E1E2EBE0E2E3E3E6E0E0EA
このような「スローピング」ですが、坂を利用したトレーニングに関して言えば、下り坂を後向きで脱力して降りることで、「後向きのブレーキ」=「前向きの推進力」が得られると考えて練習に取り入れていた時期が私にもありました(最近は適当な坂が近くになくなったのであまりやっていませんが・・・)。
いずれにしても、前向きの上り坂と後向きの下り坂の組み合わせは、下半身の筋肉の衰えに効果がありそうですが、問題があるとすれば、十分な体力がないかもしれないことに対する不安ではないかと思います。
そこで、そういった不安がある方でも、抵抗なく歩き始められることを目指したのが、「ノルディック・スローピング」=「ノルディック・ウォーキング用のポールを使った坂の上り下り」です。
抵抗なく歩き始められるとともに、
①「スローピング」の特徴である「下半身の筋肉の衰え防止」に
②ノルディック・ウォーキングの特徴である、「体幹部の姿勢を保つ筋肉の衰え防止」
の効果が加わることで、より効果的な介護予防の手段になり得るのではと思っています。
(もっとも、運動強度が高くなることに対しては、注意する必要があります)
ただし、「スローピング」は商標登録されているようなので、「ノルディック・スローピング」も勝手に使うことには問題があるかもしれません・・・
加えて、以下の3つの点から、「ノルディック・ステップ」の方が介護予防には有効な場合もあると思っています。
①坂とともに階段でも同様の効果があると考えられる
②ノルディック・ウォーキング用のポールを使用したステップの昇り降りの方が安全なプログラムとなり得るとも考えられる
③狭い室内でも踏み台昇降の踏み台(ステップ)があればプログラムの提供が可能
なお、「ノルディック・ステップ」では後向きに降りるのは少し危険があるようの思えるので、前向きに昇って前向きに降りるのを基本とした方がいいように思います。
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