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2012年9月29日 (土)

「鉄」のサプリメント

「鉄」は不足しているのか、十分足りているのか?
今回は「鉄」に関して、考えてみます。
日本人の「鉄」の摂取量は、成人男子(30-60歳)で7.5-8.9mg、成人女子(30-60歳)で7.0-8.3mgです。
「鉄」の推定平均必要量(と推奨量)は、成人男子(30-60歳)で6.0-6.5(7.5)mg、成人女子(30-60歳)で5.5(6.5)mgと、男女ともに推定平均必要量だけではなく推奨量もクリアできていると思われます(妊婦、授乳婦を除く)。
このようなことから、(妊婦、授乳婦を除いて)サプリメントとして「鉄」を摂取する価値はないように思えます。
人間の体の中には約3-5gの鉄が存在し、その60-70%は赤血球に、20-25%は肝臓、脾臓に、3-5%は筋肉、4%は骨髄に分布すると言われています。
http://www.mayona.com/archives/2005/09/post_324.html

しかし、「鉄」は肝臓に過剰に存在すると、活性酸素の発生を促進して障害を与える可能性があり、「鉄」の過剰摂取には注意が必要です。
一方で、「鉄」の筋肉への分布が不足すると電子伝達系の機能不全によって、疲労の原因となっているのではないかと推測しています。
また、「鉄」は脳内モノアミン代謝における重要な補因子であることから、脳への分布が不足すると、抑うつ状態の原因となる可能性もあると考えています。

このように、「鉄」は摂取量とともに、その分布が重要なミネラルとして考える必要がありますが、「鉄」の分布には何が影響しているのでしょうか?
最近、フェリクリシン(3分子のN-ヒドロキシオルニチンと2分子のセリンと1分子のグリシンが環状につながったペプチドの中に、1個のFe3+をキレートしている赤褐色の物質)に、貧血の改善・予防や持久力向上などの働きがあることがわかってきました。
http://d.hatena.ne.jp/DuctDust/20120421/1334953272

このことから、「鉄」の分布にはアミノ酸(特にオルニチン?)が影響していて、不足すると筋肉や脳に分布しないで肝臓に蓄積してしまうのでは?と想像しています。
サプリメントとして「鉄」を摂取する場合は、このようなことを意識することで、より効果が得られるかもしれませんね。

(参考)
日本人の食事摂取基準(2010年版)http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/sessyu-kijun.html
平成22年国民健康・栄養調査報告http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/h22-houkoku.html

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